2015年11月6日金曜日

約100人の架空映画祭「入道雲」

学生の頃、バイト先のビルの4階に京都シネマという映画館がありました
ちょうどミニシアター系映画が流行り始めた頃に
ちょうど“ぶり”だす年頃な僕は暇さえあればそこへ行き
おしゃれな映画のチラシを探し、コレクションしていました



月に1度はそこで内容もよくわからないのにおしゃれな映画をみて
「ムービックスでやるような映画はちょっと、、、」と
やれゴダールだ、やれキューブリックだ、やれマーティン・スコセッシだ
やれ浅野忠信だ、やれ長瀬正敏だ、やれオダギリジョーだ
と、ぶってぶってぶりつくしていました




1日に5本も観たこともありました
前日にツタヤでDVDを借りて
朝1作観て昼ごはん
昼ごはん食べてから3作観て晩ごはん
晩ごはん食べてから映画館で1作

もう時間の感覚がなくなってきて
観終わった後の余韻をひきずって次のを見るせいで
物語の入口でもうセンチメンタルな気持ちになっていたり
最後に見たイヴ・サンローランのドキュメンタリーは
もう深夜にNHKを観ているような感じで
自分の感情が何もありません

やっぱり映画を楽しみたかったら1日に1作
それを観終わってからお茶でものみながら感想を言い合うのが一番だと思います






長すぎると集中力がなくなるのでよろしくありません

「(、、、なんかお腹へってきたなぁ)」
「(、、、帰ってからアレせんとあかんなぁ)」
「(、、、トイレ行きたくなってきたような気がする)」

と現実に呼び戻されてしまいます

個人的にベストな時間は90~105分
DVDを借りる時、パッケージを見て
どれだけいいキャストでも時間が150分となっていたら
棚に戻したくなります











そんなこともありながら、、、






kof booksellers unionの「約100人の~」シリーズ
今回は「約100人の架空映画祭
各自、自分が考えた架空の映画のチラシを作る
あいかわらず面白い企画
おかげさまで私の架空映画も入選し
大阪~京都~神戸の三都を巡りました





私の架空映画の題名は

「入道雲」





90年代の西武百貨店等のポスターをイメージしました



映画の内容は
入道雲を眺める、3時間
ただただ雲がモクモクと育っていく様を観るだけ
蝉の声が聞こえ


「あぁ。夏だなぁ。。。夏だ。。。夏。。。なつ・・・」


何かストーリーがあるかと思えば何もない
バカバカしくなって帰ろうとする
でも、お金を払って観に来たのに途中で席を立つのもバカバカしい
こうなりゃ最後まで観てみよう

ってな感じで観てしまうのではなかろうか




3時間も何も起こらない映像を見ているとゲシュタルト崩壊していくんじゃなかろうか
3時間も雲や空を見続けると、過去の思い出が甦ってくるんじゃなかろうか
映画自体にはストーリーも演出も何もないけど
観終わった人それぞれにストーリーがうまれるんじゃなかろうか



お金を払って空を見るなんて、タダで誰でも観れるのにと思うけど
初めは水をお金を払って買うことに違和感を感じていたけど
今では何種類もの水がコンビニに売っている
これぐらいしないと雲や空をみる機会がないし、そんな時間の余裕もない
もしかしたら需要はあるかもしれない




と理由をこじつけてみました



多分、現実にあったら誰も観ない映画
でも「架空」とついてるんだから自己満足だけの映画でもいいじゃないか、と
「有言実行」も大切だけど

妄想することをやめるのは大切ではないと思います



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