2016年12月27日火曜日

2016年に読んだ本

2016年もあとわずか

去年あたりから本を読む姿勢を変えたので
今年は数年前よりも読んだ本の数が少ないです
今年読んだ本は47冊



『面白い本をたくさん読みたい』から
『読書数を伸ばすために読む』に変わってしまい
『面白そうだけど分厚い本』は避けて
『興味ないけどすぐ読めそうな本』を読むようになってしまっていました
それはよろしくないと思い、読みたい本を読むことにしました



ただ問題があります
たしかにピュアな読書としては機能してるんですが
読むのに時間がかかりすぎるのです



分厚い本、上・下に分かれている本を読もうとすると
1ヵ月で2冊も読めない
今読んでいる「魔の山」は並行読みしているせいもあるのですが
2ヵ月以上かかってもまだ上巻の2/3ほどしか読めてません
このあと下巻(800P、なぜか上巻より200Pくらい長い!)が待っていると思うと
魔の山を登り切るのは果てしないと感じます



ビジネス書や最近のベストセラー本は2日もあれば読めるのですが
名作とよばれるものは時間がないと読めません
「戦争と平和」を読んでみたいな~と思っていても
5巻も6巻もある(おそらく)ネチネチした長文を
黙々と読む時間が社会人になると時間がありません
ああいう本は一気に読まないとその中に入っていけなくなります



だからやっぱり学生のうちに読書しないといけないというのは本当だと思います






あまり多く読んでませんが
今年読んだ本の中から特に良かった本をピックアップします





数学する身体」 著:森田真正

「1+1=2」という事を教えるのは学校の「数学」
この中で言われている『数学』とはもっと広く大きい
数学を数字や数式で語るのではなく、人と心で語られた
数学エッセイのような本





方丈記」 著:鴨長明

国語の教科書に出てくるので、題名だけは誰もが知っているはず
サクッと内容をまとめると
「自分仕様の狭い家に住んでる変なおじさんが
 鎌倉時代の京都で起こった出来事を書いた日記」
谷崎潤一郎の「陰翳礼讃」に通ずる『日本建築の良さ』がわかる





熊撃ち」 著:吉村昭

実際に北海道で起こった熊にまつわる事件をもとに
その事件の種になった熊を猟師が撃ちに行く話
ストーリー性をもたせて書かれているとはいえ
山村に住む人々や猟師の心情を思わずにはいられない





ガケ書房の頃」 著:山下賢二

学生の頃、何度か足を運んだ不思議な本屋
白川通りのとある角にある車が突っ込んでいる店「ガケ書房」
その店長だった山下さんがガケ書房を始める前から辞めるに至った経緯
店同様、山下さんも変わった人だった
悪戦苦闘していた日々が綴られている
何かを作ろうともがいている人なら共感できる所が多いはず






「じゃあ、イスラム教って何?」と聞かれて答えられる人は何人いるだろう
「イスラム教の人はテロとか起こして、野蛮で凶悪」と悪いようにしか伝えられない
アメリカ人が凶悪な事件を起こしても「キリスト教徒は野蛮」とは報じられない
何も知らずに語ることの無力さ、無意味さ
とても理解しやすく飲み込みやすい
ただ、映画「最強のふたり」をイスラム教とからめるのは強引だと思った





おろしや国酔夢譚」 著:井上靖

江戸時代、伊勢から江戸へ船で荷物を運ぶ最中に遭難し
8ヵ月後にたどり着いたのはロシアの東の端
そこから1万km以上ある道を行き
日本へ帰してもらうために女帝エカテリーナに交渉しに行く,,,
本当にあった事とは思えない実話
生きて日本に帰るため、グーグルマップもアイフォンもなしで
現地の人の言葉を学び、仲間を失いつつ極寒のロシアを13年も過ごした人の話
壮大すぎて何がなんだか、、、



以上です

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